野木亜紀子
早稲田祭'26連投#2 ということで、去年の予告通り帰ってきました。「MIU404」(TBS系、2020)脚本・野木亜紀子。前回飛ばした、2〜5話を分析します。本筋にはあまり関係しないけれども、分岐点、つぶったー逆読み、色眼鏡など、単純に面白いモチーフが多くあり…
最新脚本「シューガリズム」公開中! 9/6・7 辛夷祭71 大学の授業で、勢いよく作ったはいいが、没ってしまったスライドがいるので、ここで供養します。前のMIU404#5とかとかぶる範囲はありますが、それでもわかりやすくなったと思いますのでぜひご覧ください…
※「中間編」の続きです、そのまま始めます。 予想の答え合わせ まあまあいい線行ってたんじゃないだろうか。 ・鉄平は「海に眠る」→「死」は進平に肩代わりさせ、一方で鉄平は命こそつなぐが、端島を殺す社会的葛藤、朝子を裏切る個人的葛藤で「死」に至る。…
※この記事は5話終了時点で発しています。理解ください。 2024冬、TBS系日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」。脚本野木亜紀子。 よく考えれば、野木脚本はこれまで東京を脱出したことがなかったと共に、時系列順も単純な一本筋だった。かなりこれまでと変化のあ…
MIU404、最終回11話。脚本野木亜紀子。夢オチや最後のシーンを軸に、脚本のバディものとしての本質を提起することに繋げていく。気づいたら5000字。3000字縛りはどこへ。 この回は尺の都合でカットされてしまったシーンが数多くあり、それを把握することが理…
架空東京爆発が腑に落ちなかった、という人も多いであろう10話。少なくとも「アンナチュラル」のクライマックスに比べると難解であるのは否めない。今回はそんな10話を理解するために、TBSの刑事ドラマの先輩「ケイゾク」を引っ張り出して、アサクラと久住を…
3th anniv. 以上のは、筆者が脚本業に足を突っ込んでから3周年を記念した画像だ。今までの脚本で出たパワーワードを文脈抜きで並べてみた。なんかこうまとめると感動ある。 今回はクライマックスに突入、9話。#5が、これ#3の2.5倍の分量ある。何かがおかし…
久しぶり(約2ヶ月)にMIU404。今回は志摩の過去6話、伊吹の転換点8話を見ていきます。 6話 伊吹が偶然「志摩は相棒殺し」という噂を聞いて本人にぶつけてしまうところからスタート。伊吹の実直な性格がストーリーのセットアップに一役買っている。前回も言…
このブログ初の映画評。もっとこういうのってアクセス数伸ばしたいなら公開初日とか翌日とかに上げるべきなんでしょうけど。思ったより辛夷祭に近かったのでそちらに回しました。辛夷関連の仕事もいっぱいあったのでこれでもだいぶ頑張った。 普段通り、ネタ…
「アンナチュラル」記事完結から2ヶ月。お待たせしました、「MIU404」分析記事です。TBS系、2020年。脚本野木亜紀子。(まだクドカン概論終わってませんが、辛夷祭周辺の順序の関係でこちらを先に始めます)。 野木さんはインタビューで「MIU404」は「アンナ…
お待たせしました。「アンナチュラル」前回からの続き、最終回です。 7話 遠隔死因診療の話を絡めながら、高校生のいじめに迫る回。 死んだ高校生の「もう何が遊びかわからねえよ」というセリフは、端的に本心が現れており、虚構と現実が分からなくなってい…
前回でようやくキャラクターの解説が終わりましたので、今回は各話の見どころを紹介していきます。 前回までのキャラクター解説で結構喋ってるシーンもあり、その部分は割愛していますので、それはそちらを見てください。 1話 前半までは「名前のない毒」は…
前回でミコトと六郎のキャラクター解説まで終わったので、今回は中堂とラストの敵役2人について語っていきます。 中堂系 「クソが!」でお馴染み中堂。セリフから人物の強力な固定を図っている。 葛藤:恋人を殺した犯人を見つけ出したい ><・法医学の限…
筆者が「完璧」と称する数少ない脚本の一つ、「アンナチュラル」(TBS系、2018)。野木亜紀子脚本。 自分が考える野木さんの魅力はなんといっても、どう考えても人智を超えている構成の労力とそれから生み出される威力である。この辺は脚本術を知っていると…